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Jan 14, 2018

次世代の通貨「ビットコイン」とは|はじめての仮想通貨管理

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GincoMagazine編集部
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ビットコインは「お金」?

最近ニュースでも頻繁に取り上げられているビットコイン。

「コインってことはお金?」と漠然としたイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今回は話題の「ビットコイン」を私たちが普段使っている「お金」「通貨」と比較して、どこが同じで、どこが違うのかを考えてみたいと思います。

そもそも「お金」ってなに?

みなさんは普段使っている「お金」とは何か、考えたことがありますか?

アメリカのドル、中国の人民元、韓国のウォン、イギリスのポンドなど、日本円の他にも、世界にはたくさんのお金があります。

それぞれ発行機関(各国の中央銀行)がまったく違うのに、全て同じように「お金」として使うことができるのはなぜでしょう。

紙幣や硬貨が使われる前は、貝殻、穀物、金属や布のようなものが「お金」として用いられていました。

このように形や種類も違うものが、全て「お金」なのはなぜでしょうか。

お金の「3つの機能」

歴史を遡ると、原始狩猟時代から人類は動物の皮や骨、大きな石や貝殻などをお金として使ってきました。

「コイン」や「お札」が初めて登場したのも、紀元前7世紀のことです。

私たち人類はいったいどのようなものを「お金」として使ってきたのでしょうか。

そこには3つの共通点が存在します。

①モノの価値をはかる尺度となる(価値尺度)
②同じ価値のモノと交換できる(交換手段)
③モノの価値を保存する(価値保存)

人類が「お金」として扱ってきたものは、全てこの3つの機能を備えています。

逆に、この3つの機能のうち、ひとつでも満たしていなければ、それは「お金」ではありませんでした。

人類はこの3つの機能を持つものを「お金」として使いながら、時代と技術にあわせてアップデートしてきたのです。

ビットコインに3つの機能はあるの?

さて、それでは、ビットコインはこの3つの機能を満たしているのでしょうか。

3つの機能が具体的にどういったものかと合わせて、考えてみたいと思います。

①モノの価値をはかる尺度となるか

例えば、物々交換の時代には、自分が持っているりんご5個と相手が持っている魚8匹の交換が客観的に妥当かどうかを判断する基準がありませんでした。

お金というものを間にはさむことで初めて、「りんご5個は400円の価値があり、魚8匹は320円の価値があるのでこの取引は損だ。もう2匹ほしい」と判断できるようになったのです。

これが価値尺度の機能です。

石でも貝殻でも「これを基準に考えよう」とお互いが納得する「単位」になるものならばOKです。

人と人とが共通に価値を感じるもののうち、細かく単位として使えればいいということです。

ビットコインは現在、全世界125万人の間で「価値がある」と認められており、今もその人数は増え続けています。

また、1BTC、1Satoshi(0.00000001BTCのこと)といったように、単位として計算することが可能です。

そのためビットコインにはこの機能が備わっていると言えるでしょう。

②同じ価値のモノと交換できるか

物々交換をする場合は釣り合う価値のモノを持った人を探し出さなければなりません。

例えばマンモスを狩ったなら、その肉が腐らないうちに重くて大きなマンモスと釣り合う価値のものを持った人を探すことになります。

では、「お金」があればどうでしょうか。

どれだけ重くてもとりあえず市場に持って行きお金に変えてしまえば、マンモス肉を持たずに楽しいショッピングができますよね。

このように「モノ→お金」「お金→モノ」の交換ができるかが重要です。また、こうしたお金とモノ(またはサービス)を直接交換することを「支払い」「決済」といいます。

現在、ビックカメラやマルイがビットコイン決済に対応していることはご存知でしょうか?

海外でもビットコインが使えるお店やサービスが増えています。

給料をビットコインで支払う会社も現れました。つまり、ビットコインを支払って「労働」という皆さんのサービスと交換する会社がある、ということ。

ビットコインで直接商品やサービスと交換できる世の中の到来ですね。

余談ですが、Tポイントやゲーム内の課金アイテムが通貨ではない理由は、それらをもう一度お金と交換するのが難しく、また交換対象が限定されているためです。

③モノの価値を保存することができるか

ビットコインは高度な暗号技術の実用例として生まれました。

簡単に言うと「誰がどれだけの金額を持っているか」という記録を、改ざんがほぼ不可能な形で保存するものです。

皆さんがお金を預けている銀行も、預けた金額を全て金庫に保管している訳ではなく、「誰がどれだけの価値を持っているか」という記録をつけているにすぎませんよね。

実は、世界最古の文字として有名な楔形文字も、「誰がどれだけの作物を誰に渡した」といった取引記録を残すためのものでした。

本質的には「収穫できた作物の価値を保存して、いつでも使えるようにする」ためのものだったのです。それゆえ、人類が始めて使った通貨制度もこの記録システムだと言われています。

改ざんが出来ないビットコインは、こうした価値保存の機能をほぼ完璧な形で実現したものなのです。

以上のように、ビットコインは現在、お金に必要な3つの機能を満たしています。

こうして「ビットコインはお金と同じようなもの」という考えが広まったのです。

ビットコインと「国のお金」の違いは?

では逆に、ビットコインは日本円やドル、元といった国が定めるお金(法定通貨)と、どのように違うのでしょうか?

ビットコインと法定通貨の違いは、大きく分けて3つあげられます。

①発行・管理する人が決まっていない
②送金や決済の際、間に挟む機関がない
③どんな取引があったかが、全て記録されている

①発行・管理する人が決まっていない

日本円やアメリカのドルは、法律によって「その国の中央銀行が発行し、管理する」と決められています。

誰もが無制限に発行できるとすると、どれが本物かも判断できず、その通貨の価値が暴落してしまうからです。

みなさんが勝手に自国のお金を発行しようとすると、いわゆる偽札として警察に捕まってしまうのはご存知の通りです。

これに対してビットコインには「発行できる人がハッキリ決められていない」という特徴があります。

日本円と違いビットコインはオープンなプログラムに従って、自動的に定められた量が常に発行されています。このプログラムを介して生まれたビットコインは全て本物です。

また、発行には上限額があり無制限に発行されることはありません。

したがって、誰かひとりの人や、政府のような機関によって、発行される量や通貨の価値が決められることはありません。

為替介入(政府が自国の通貨の価値を上げたり下げたりすること)のように、一部の人間の判断で価値を左右されない、価値の基準を誰かの一存で変えられない、という通貨としての大きなメリットがあります。

これが今私たちが普段使っているお金と違う、最も重要なポイントです!

②送金や決済の際、間に挟む機関がない

皆さんがお金を誰かに送りたいとき、銀行振り込みを使うのが一般的ですね。

このとき、銀行があなたと相手の間に入って手続きを代わりに行うため、「振込手数料」が発生します。

国内での送金なら手数料もまだ安いですが、お金を送りたい相手が海外にいる場合はどうでしょうか。

国際送金の場合、着金まで2、3日も時間がかかる上に、振込手数料がとても高くなってしまいます。金額によっては審査にかけられ、送金が拒否されることもあります。

一方、ビットコインでは、口座を持っている相手であれば誰にでも、銀行のような第三者を挟まないで、直接送金することができます。

このように、第三者を介さずに、個人と個人の間で直接なにかをやり取りすることを、「P2P(ピア・ツー・ピア)」と言います。

ビットコインでは、送金や決済の際に銀行やクレジットカード会社を介する必要がありません。

そのため、手数料が安く、スピーディに処理することができると言われています(ただし、価格変動が激しいため一概に「銀行より安い」とは言えません。また、設定した手数料やネットワークの状態によって、取引が処理される速度は異なります)。

ビットコインを使うことで、自分が持っている価値と相手が持っている価値とを純粋に交換できるのです。

P2Pで取引の記録をやり取りする方法が普及すれば、いずれ現物貨幣(紙幣やコインなど)を使うことすらなくなるかもしれません。

そうなると、日本社会の現金管理コスト(ATMの維持費などを含む、年間2兆円と算出されている)などが一切不要になるでしょう。

③どんな取引があったかが、全て記録されている

国が発行しているお金は、紙幣や硬貨のように物理的な実体を持っています。そのため、直接現金を手渡しするような取引は、記録として残りません。

一方、ビットコインの場合、すべての取引がひとつの電子的なノートに記録されており、それを誰でも自由に見ることができます。この透明性の高さは大きなメリットです。

透明とは言ってもプライバシーは保たれており、ノートには「どの口座からどの口座へ、何BTCが送金されたか」という記録だけが残ります。

もちろん、そのビットコインの口座が現実世界の誰のものなのかまでは本人しか分かりません。

さらに、「自分がどれだけのビットコインを持っているか」がネット上に記録されているということは、災害や戦争、銀行の倒産で自分の資産にアクセスできなくなる心配もない、ということです。

世界のどこであれ、ネットに繋がりさえすれば、自分の資産にアクセス可能なので、燃やせばなくなる紙幣や、紛失すれば取り返しがつかない金庫の鍵、戦争や災害でどうなるか分からない銀行預金に比べて、価値の保存にも適しています。

以上の3つが、現在一般的な法定通貨との違いであり、ビットコインが「次世代の通貨」と言われる理由です。

「お金」の3つの機能それぞれを法定通貨からアップデートしたインターネット世代の通貨、それがビットコインなのです。

まとめ

このように、ビットコインは「お金」として、普段使う円やドルと同じ機能を持っています。

さらに「発行・管理する人が決まっていない(=誰でも発行できる)」「手軽に、すばやく送金できる」「どんな取引があったかが全て記録されていて、透明性と保存性が高い」という、これまでの「お金」を超えるメリットが、ビットコインを「次世代の通貨」にしています。

人気と知名度が急上昇したことで現在は価格が激しく上下していますが、今後利用者が増えていくことで、この値動きも安定することが予測されています。

次世代の通貨、未来のお金、ビットコインへの興味や理解が深まりましたか?

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この記事を書いたライター GincoMagazine編集部
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