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Jan 04, 2019

Blockchain Topic Report|2019,Jan,Week1

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GincoMagazine編集部
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本記事では2019年1月1週目(12月28日〜1月3日)のブロックチェーン業界の動向をまとめます。主要なニュース・トピックを市況・投資領域、規制・政治領域、ビジネス・事業領域、プロトコル領域に分けて整理しています。

今週の概観

市況・投資領域

Ethereumの価格が大幅に上昇し、XRPを上回ってBitcoinに次ぐ2位の座を取り戻しました。Ethereumの時価総額は2018年9月ごろからXRPに抜かれてから約4ヶ月もの間、3位に甘んじていたこともあり、Ethereumの復権の兆しを感じられます。またエストニアの取引所DX.Exchangeでアメリカ株に対応するトークンが購入可能になるというニュースもあり、セキュリティトークンがマーケットとして広がりを見せつつあるように感じます。

政治・規制領域

クウェート国立銀行がリップルネットに参加したり、イタリア政府がブロックチェーンの公共・ビジネス両面での利用を検討しているとの報道がありました。また、タイではブロックチェーンを利用した電子選挙が試験的に行われようとしています。韓国やつくば市などの先進事例もあり、今後も世界各国で選挙のブロックチェーン利用が広がることが予想されます。

ビジネス・事業領域

DMMは収益性の悪化を理由に2018年2月から行っていた金沢市でのマイニング事業からの撤退を発表しており、マイニングは変わらず厳しい状況です。一方、MyCryptoHeroesのテレビCMが放送されゲーム分野のdAppsでDAU1位となったり、フォートナイトのMonero支払い受け付けが発表されるなど、ゲーム方面で動きがありました。

プロトコル領域

年始ということであまり大きな動きが見られませんでしたが、mimblewimbleを利用したプロジェクトのひとつであるBeamがローンチしています。mimblewimbleはトランザクション生成の方法などの点で従来のブロックチェーンとは大きく異なる仕組みとなっています。もう一つのプロジェクトであるGrinとともに、今後の動向に注目していきたいところです。

編集部コメント

暗号通貨市場は2018年と比べて静かな幕開けとなりましたが、Arjun Balaji氏による2019年のブロックチェーン業界予想記事でも注目されているBeamのローンチなど重要なニュースもありました。弱気相場からの始まりではありますが、過剰な期待が落ち着いた2019年こそ、より大きな技術の進展が見られる年になると期待しています。

市況・投資領域

注目トピック

  • Ethreumの価格が上がり、アルトコインの中で時価総額トップの座を取り戻しました。Ethereumは2018年9月ごろから、Rippleに時価総額で抜かれていました。
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  • エストニアのDX. Exchangeで、Nasdaqに上場しているいくつかのテック企業の株に対応した暗号通貨トークンが購入できるようになる見込みです。テック企業の株を購入し、1対1でERC-20トークンを発行するとのことです。
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  • Intercontinental Exchange(ICE)の保有するスタートアップであるBakktが、ボストンコンサルティンググループやPantera Capitalなどから約200億円の資金調達を行いました。Bakktは、Bitcoin先物取引の認可を申請中です。
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政治・規制領域

注目トピック

  • クウェート国立銀行が、リップルネットに参加しました。まずはヨルダンへの国際送金に利用し、後に様々な国へと拡大していくと見られています。
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  • タイ政府は、ブロックチェーンを用いた選挙システムを開発しており、トライアルパートナーを探していると発表しました。日本のつくば市や韓国でも選挙にブロックチェーンを用いる試みが行われています。
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  • アブハジア共和国の政府は、いくつかのマイニング企業への電力供給をカットすると発表しました。ノルウェーやアメリカでもマイニング用電力料金の見直しが行われるなど、世界的にマイニング規制への関心が高まっています。
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  • イタリアの経済開発省は、ブロックチェーン戦略のために集まった30人の専門家リストを発表しました。公共・ビジネス両方のユースケースを模索していくとのことです。
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ビジネス・事業領域

注目トピック

国内
  • DMM.comが、金沢市で展開していたマイニング事業から撤退すると発表しました。競争の過熱とビットコイン価格の急落によって採算が取れなくなったとのことです。
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国外
  • オンラインビデオゲームのフォートナイトは、Moneroでの支払い受け付けを開始しました。BitcoinでなくMoneroである理由はプライバシー上の問題であると開発者は述べています。
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  • ブロックチェーンゲームのMyCryptoHeroesがテレビCMを放送しています。1月3日にはDAUが2,000を越え、 ゲームDappsでは1位となりました。
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  • 3人のセキュリティ研究者が、Ledger Nano Sを使用したハードウェアウォレットのハッキングデモンストレーションを発表しました。流通経路でのハッキングやラジオのアンテナを利用したPINコードの盗み聞きなどが可能だということです。
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  • Electrumウォレットのフィッシング詐欺によって、245ビットコイン程が盗まれた可能性があることが分かりました。Electrumは、公式サイト以外からアクセスしないようにとツイッターで呼びかけています。
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プロトコル領域

注目トピック

  • mimblewimbleを利用した匿名通貨であるBeamがローンチしました。オプショナルに監査を可能にする点やスケーラビリティの点で期待されています。
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この記事を書いたライター GincoMagazine編集部
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