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Feb 09, 2019

Blockchain Topic Report|2019,Feburary,Week2

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GincoMagazine編集部
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本記事では2019年2月2週目(2月1日〜2月7日)のブロックチェーン業界の動向をまとめます。主要なニュース・トピックを市況・投資領域、規制・政治領域、ビジネス・事業領域、プロトコル領域に分けて整理しています。

今週の概観

市況・投資領域

取引所QuadricaCXの創業者が亡くなり、200億円以上の資産にアクセスが不可能となっている事件は大きく注目され日々報道されています。この事件をきっかけに、秘密鍵管理を中央集権的に行う事業者に対する規制強化・制度整備が重要な問題となっていくことでしょう。また、分散型金融(DeFi)をリードする分散型融資サービスのDharmaが資金調達を行っており、2019年のDeFiの動向も気になるところです。

規制・政治領域

ワイオミング州では、暗号通貨が3つに分類される法案が可決されました。①通貨、②有価証券、③その他といった分類はイギリスでの規制方針とも近く、今後スタンダードになっていく可能性があります。

ビジネス・事業領域

ウォレット機能が実装されたブラウザのOperaで、法定通貨からEthereumの購入が可能となりました。デビットカードやクレジットカードがより積極的に動くようになれば、今後取引所を介さない暗号通貨購入が増えていくと考えられます。

モバイルアプリのAbraも株などの購入をサポートしていく予定としており、スマートフォンサービスの拡充も見られます。

プロトコル領域

EthereumのASIC耐性を高めるアルゴリズムである、ProgPoWの実装を延期することが決定されました。現状のEthashもASIC耐性がありますが、実装されればASICでの効率が大きく落ちるため、マイニング業界に大きな影響を及ぼすと予想されます。また、Zcashの脆弱性修正に関する発表がありました。

編集部コメント

Android用Operaブラウザで法定通貨からの暗号通貨購入がサポートされたり、スマホ暗号通貨投資サービスのAbraの発表があったりと、スマホから気軽に暗号通貨・資産の購入ができるようになってきていることを実感する週でした。

他にはカナダの取引所QuadeicaCXで創業者が亡くなり、200億円以上の資産に誰もアクセスできなくなっている事件が注目されています。秘密鍵管理体制の整備がいかに重要かが分かる事件です。

現在、ブロックチェーン・仮想通貨を取り巻く環境は大きく2つの課題に直面しています。一つがユーザーからのアクセシビリティをどのように高めていくか、もう1つが事業者が有効かつ安全にブロックチェーン・仮想通貨を活用できる環境をどう整備していくか、です。

2018年から続くこの2つの課題を解決していくことが、ブロックチェーン技術の恩恵が一般の人々の生活に影響を及ぼすための近道になるはずです。

注目トピック

市況・投資領域

海外
  • スイス最大の証券取引所であるSIXは、今年中にブロックチェーンを利用した新規プラットフォームのローンチを予定していることが明らかになりました。株や債券だけでなく、アートなどの実物資産もリスティングしていくとのことです。> 詳細はこちら

  • P2PのBitcoinトレーディングプラットフォームであるLocalBitcoinの取引高が過去最高の2000BTC/日を記録しました。LocalBitcoinは主に南米で、規制を回避したBitcoin取引に用いられています。> 詳細はこちら

  • CBOEは、1月の上旬に取り下げたVanEckとSolidXによるBitcoinETF申請をSECに再度提出しました。申請が受理されれば、SECは240日以内に承認の可否を下すこととなります。> 詳細はこちら

  • カナダの暗号通貨取引所であるQuadricaCXで、創業者が亡くなったため、彼がコールドストレージで管理していた暗号通貨にアクセスできなくなるという問題が生じています。金額は200億円以上と見られ、QuadricaCXは苦境に立たされています。> 詳細はこちら

  • Coinbaseは、ヨーロッパ32カ国でPayPalでの引き出し受け付けを開始したと発表しました。PayPalへの引き出しは2016年に開始したサービスですが、技術的な問題を理由に停止されていました。> 詳細はこちら

  • 暗号通貨を利用したP2Pレンディングサービスを提供するDharmaは、7億円以上の資金調達を行ったことを明らかにしました。出資者にはCoinbase Venturesなども含まれています。> 詳細はこちら

国内
  • マウントゴックスの資金のうち、300億円以上が取引所のBitPointで売られていたことが分かりました。日本円はマウントゴックスの理事であった小林氏の銀行口座へと振り込まれており、BitPointが買収されていたのではないかと見られています。> 詳細はこちら

  • 取引所のLiquidを運営するQUOINEは、Aerial Partnersと提携し、Gtaxツールでの暗号通貨取引履歴エクスポートが可能になったと発表しました。暗号通貨に関連する確定申告の煩雑さを軽減することができるとしています。> 詳細はこちら

  • 仮想通貨交換業者であるビットアルゴ取引所東京は、社名をTaoTao株式会社に変更したと発表しました。2018年4月にはヤフーの子会社であるZコーポレーションと資本業務提携を行っており、ヤフーグループによる取引所の開設が進んでいると見られています。> 詳細はこちら

規制・政治領域

  • アメリカワイオミング州の上院議会は、暗号通貨を1.デジタル消費資産 2. デジタル有価証券 3. 仮想通貨の3種に分類する法案を承認しました。法案はまた、暗号通貨のカストディを提供する企業は60日前に届出を行わなければならないと定めています。> 詳細はこちら

  • イランの銀行が、金を担保とした暗号通貨である「PayMon」を発行しました。アメリカからの経済制裁を回避するために暗号通貨を利用するという政府の意図が背景となっています。> 詳細はこちら

  • Medici Land Governance社は、メキシコの地方自治体とデジタル土地登記のシステム構築のための書類に署名しました。うまくいけば、所有権の移転と証明書の発行がトランザクションによって即時に行えるようになるとのことです。 > 詳細はこちら

ビジネス・事業領域

海外
  • アメリカの暗号通貨スタートアップであるAbraは、株やETFなどの伝統的な投資商品をアプリから購入できるようにする予定だと明かしました。Abraは現在、50の法定通貨と30の暗号通貨による投資をサポートしています。> 詳細はこちら

  • UberとE*Tradeの出身者が設立した暗号通貨ブローカースタートアップのVoyagerは、UC Resources社との合併によってカナダのTSXベンチャー取引所に上場しました。Voyagerは、容易に最適価格での暗号通貨の売買が可能になるモバイルアプリを提供しています。> 詳細はこちら

  • 暗号通貨教育サービスであるCoinbase Earnは、BraveブラウザのBATトークンをプラットフォームに追加しました。Coinbase Earnは参加者が暗号通貨について学ぶことで関連したトークンを少額AirDropするサービスで、BATはZRXに続く2つめのトークンとなります。> 詳細はこちら

  • 暗号通貨ウォレットをデフォルトで実装しているブラウザのOperaは、Androidユーザーが法定通貨からEthrereumを直接購入することが可能になったと発表しました。暗号通貨ブローカーのSafelloと提携しており、将来的にはデビットカードやクレジットカードでの暗号通貨購入サポートを目指すとしています。> 詳細はこちら

  • IBMは、ブロックチェーンを用いて28トンのマンダリンオレンジの輸送をトラッキングすることに成功したと発表しました。貿易業務では、所有者情報や受け取り状況など、これまでは書類やメールで行われていた情報交共有を簡易化しコスト削減につながるものとしてブロックチェーンが期待されています。> 詳細はこちら

  • マイニング大手Bitmain社の所有するBitcoinマイニングプールであるAntpoolとBTC.comの合計ハッシュシェアがピーク時の3分の2ほどになっています。2018年には両プールを合わせて最大で42%ほどのシェアを持っていましたが、現在は26%ほどとなっており、香港証券取引所へのIPOに苦戦していることが一因と見られています。> 詳細はこちら

  • スマートコントラクト監査企業のHoshoは、80%の人員削減を発表しました。HoshoはICOブームの2017年に大きな成長を遂げましたが、暗号通貨全体の低調が影響しているとのことです。> 詳細はこちら

  • 暗号通貨決済企業のBitpayは、Wikipediaを運営する非営利団体であるWikimediaと提携し、BitcoinとBitcoinCashでの寄付受け付けを開始すると発表しました。国ごとに決済手段が異なり、手続きが煩雑である問題を解決できるとしています。> 詳細はこちら

  • Facebookは、スマートコントラクト開発企業のChainstopeを買収し、初めてのブロックチェーン企業の獲得に成功しました。Facebookは昨年からブロックチェーン関係の人材採用を積極的に行っており、参入に向かって本格的に動き出しています。> 詳細はこちら

国内
  • 博報堂の発足したHAKUHODO Blockchain Initiativeは、ブロックチェーンを利用して、デジタル広告を収集することで企業から特典を受けられるサービス「CollectableAD」を開発したと発表しました。デジタル広告をトレーディングカードのように集めたり、交換することが可能になるとのことです。> 詳細はこちら

プロトコル領域

  • Zcashは、2018年3月に深刻な脆弱性が発見され、10月のアップデートで解決されていたことを発表しました。攻撃者が無限に通貨を発行できるような種類の脆弱性だったとのことです。> 詳細はこちら

  • 暗号通貨カストディサービスを提供するスタートアップのCasaは、ライトニングネットワークが利用可能なBitcoinノードのブラウザ拡張機能をローンチしました。現在はGoogle ChromeとFirefoxの2種に対応しているとのことです。> 詳細はこちら

  • Ethereumの開発者は、ASIC耐性をもたらすマイニングアルゴリズムであるProgPoWへの変更を遅らせることを決定しました。マイナーの増加を避けるためと見られています。> 詳細はこちら

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この記事を書いたライター GincoMagazine編集部
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