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Mar 29, 2019

Blockchain Topic Report|2019,March,29

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GincoMagazine編集部
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本記事では2019年3月5週目(3月22日〜3月28日)のブロックチェーン業界の動向をまとめます。主要なニュース・トピックを市況・投資領域、規制・政治領域、ビジネス・事業領域、プロトコル領域に分けて整理しています。

今週の概観

市況・投資領域

今週は、Bitwiseによる、暗号通貨取引高の約95%がフェイクであるとの報告が注目されていました。これを受けてデータ分析・メディアのMessariは、取引高が信頼できる取引所10つを発表しており、日本ではbitflyerが入っています。これらのニュースは、暗号通貨市場が低迷する中で、小さな取引所が生存に必死であるという状況を象徴しているように思います。

他方、大手取引所のOKExはBinanceに続いて独自DEXを開発しているというニュースや、Huobiトークンは2019年に入ってから120%の上昇を見せているというニュースからもありました。大手の取引所と小規模取引所で明暗がくっきりしてきたという印象を受けます。

政治・規制領域

今週はあまり大きな報道はありませんでしたが、2019年に入ってから、Ripple社に対する証券法違反の集団訴訟に関して少しずつ動きがあります。XRPは有価証券か否かに判決が出れば、市場やブロックチェーンビジネスに非常に大きな影響を与えますが、決着がつくのは来年以降になりそうです。

ビジネス・事業領域

日本では楽天ウォレットとIIJが出資するディーカレットが仮想通貨交換業者に登録されました。ディーカレットはSuicaなどの電子マネーと仮想通貨が交換できるような仕組みを作っていくと述べており、日本の決済市場をも視野に入れているようです。QRコード決済や非接触決済がしのぎを削る現状にインパクトを与えるのかどうか、注視していきたいところです。

またアメリカの配送大手UPSによるB2BEコマースプラットフォーム設立は、もし成功すれば非常に大きな市場を形成する可能性もあります。ブロックチェーンを使った新しい試みとして注目したいですね。

プロトコル領域

プロトコルに関する領域では「XLMが2017年にコードのバグによって10億円以上不正に生成されていた」という報道がありました。XLMはIBMの銀行間決済システムWorld Wireで用いられるなどXRPに次ぐポジションを確立しようとしていますが、投資家やユーザーに波紋が広がれば、小さくない影響が出るかもしれません。

編集部コメント

今週はCoin Market Capなどで示されている取引高の95%がフェイクであるとのレポートが大きな衝撃を与えました。 これを受けて、Messariなどいくつかのデータプラットフォームでは、取引高の信頼できる取引所のみのデータを供給するなどの対策を講じています。暗号通貨取引や取引データに関しては、透明性のさらなる向上が図られていくでしょう。

また、ビジネス面では、日本IBMが製薬大手20社と提携したというニュースや、ルイ・ヴィトンを傘下に置くLVMHがブロックチェーンを利用して商品のトラッキングを行うなどの報道がありました。業界で中心的な企業がコンソーシアムを組んだり、あるいは他のサプライチェーン事業者に影響を与えるような大企業が率先してブロックチェーンを活用するなど、しばらくは大手企業が重要な役割を果たしていく流れは変わらないと考えられます。

注目トピック

市況・投資領域

  • TrueUSDを発行するTrusttokenは、暗号通貨レンディングのCredと提携し、CredプラットフォームでTUSDのレンディングを開始しました。年利は変動しますが、最高で8%になるとされています。
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  • 暗号通貨の資産管理を行うBitwiseは、暗号通貨取引高の95%が人工的に作られたフェイクであるとの報告書を発表しました。Coin Market Capなどの取引高も類に漏れないとのことです。
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  • 暗号通貨取引所Huobiの発行するHuobi Tokenが、2019年に入って120%以上値上がりしていることがわかりました。BinanceのBNBトークンに続いて、取引所トークンが高騰しています。
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  • 暗号通貨取引所のBinanceが、証拠金取引を開始するかもしれないと予想されています。Binance自身はコメントしておらず、まだ数ヶ月以上は先の話になるだろうとのことです。
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  • 暗号通貨取引所のBinanceは、コンプライアンス・データセキュリティを強化するためにKYCなどに携わるIdentityMindと提携することを発表しました。業界内で最も口座開設が簡単と言われてきたBinanceですが、昨年後半にはChainalisysとの提携も発表しており、AML対策を強化していると見られています。
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  • 機関投資家向けにフォーカスした取引所であるSeed CXが、アジアで市場を拡大していくためにシンガポールのHydra Xと提携しました。Seed CXには、ベンチャーキャピタルのベインキャピタル・ベンチャーズが投資していることもあり注目されています。
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  • 香港に拠点を置く暗号通貨取引所のOKExは、分散型取引所(DEX)を独自チェーンで立ち上げることを計画していると発表しました。基盤となるOKChainの開発を現在進めており、6月ごろにテストネットがローンチする見込みとしています。
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政治・規制領域

  • アメリカの連邦裁判所で、Arisebankの設立者であるJared Rice氏に、詐欺で有罪とする判決が下されました。VISAのクレジットカードを受け取ることができるとして、投資家から4億円以上をだまし取ったとのことです。
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  • 連邦裁判所の発表したスケジュールによると、Ripple社に対する、証券法違反の集団訴訟は2020年にまでもつれ込む見込みであることがわかりました。 訴訟額は5.4億円にも上ると見られています。
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ビジネス・事業領域

海外
  • AmazonのライブストリーミングプラットフォームであるTwitchが、暗号通貨での支払い受付を停止したことが分かりました。これまではBTC、BCHでの支払いが可能でしたが、数週間前から全世界でストップしているとのことです。
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  • セキュリティトークン取引所のtZEROは、暗号通貨を売買できるモバイルアプリをローンチする予定であることが分かりました。ローンチは早くて6月になる見込みとのことです。
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  • ブロックチェーンスマートフォンのFinnyと、暗号通貨ウォレットのMy Ether Walletが提携することが分かりました。My Ether WalletのユーザーはウォレットからFinnyを購入できるようになり、Finnyでは内臓コールドウォレットにMy Ether Walletのウォレットサービスが利用されるとのことです。
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  • アメリカ宅配大手のUPSは、ブロックチェーンを用いたB2B向けEコマースプラットフォームを設立すると発表しました。B2Bであっても、迅速で便利なショッピング体験を期待するようになっていると、CMOのKevin Warren氏は述べています。
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  • ルイヴィトンなどの親会社であるLVMHが、偽物の流通を防ぐためブロックチェーンを用いて商品のトラッキングを行う予定であることが判明しました。パーミッションド型チェーンのQuorumをベースとしたプラットフォームが設立される予定とのことです。
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  • ロンドン金属取引所は、ブロックチェーンを利用して金属を追跡していく予定であると分かりました。トレーダーが自身の保有する金属を証明することや、購入者が金属の出所を知ることが可能になるとのことです。
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  • BMW Group Asia、Intel、Nielsenの3社が提携し、シンガポール政府がサポートするアクセラレータプロジェクトのTribeに参加することが明らかになりました。専門家同士が知識を共有し、産業4.0に向けてエコシステムを創っていくことを目的としています。
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  • マイニング機器大手のBitmainによる香港証券取引所へのIPOが、半年の期間を経ても承認されず、失敗したことが分かりました。変動幅があまりに大きい産業であることが原因となっていると見られています。
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日本
  • 日本IBMが20の製薬企業と提携し、ブロックチェーンを利用した医薬品の記録・追跡を推進していくことが分かりました。日本IBMは、電子カルテなどのデータ管理や、医薬品サプライチェーンの追跡などにブロックチェーンが有効であると述べています。
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  • SBIは、暗号通貨のマイニングチップ製造のための子会社、SBI Mining Chipを設立しました。アメリカの大手半導体素子メーカーと提携していくとのことです。
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  • 楽天ウォレットとIIJが出資するディーカレットが、仮想通貨交換業者として金融庁から認定を受けました。「デジタル通貨のメインバンク」を目指していくとしています。
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  • 先日仮想通貨交換業者登録を受けたディーカレットは、暗号通貨と電子マネーの橋渡しをしていくとの戦略を発表しました。暗号通貨をSuicaなどにチャージできるようにしていくと見られています。
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プロトコル領域

  • Messariの報告書は、 2017年4月、コードの脆弱性を突かれて 10億円以上のStellar Lumen(XLM)が作り出されていたと述べました。2.2%供給量が増加し、インフレが起こっていることになります。
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  • 匿名通貨のGrinでは、ロードマップの変更が検討されています。ASICがすでに開発されており、従来通りのスケジュールではASIC耐性が加えられるのがあまりに遅くなるとの判断です。
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この記事を書いたライター GincoMagazine編集部
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