ブロックチェーンカンパニーGincoが実現する未来〜Gincoβ版リリースにあたって#1〜
はじめに
こんにちは、株式会社GincoのCEO・森川夢佑斗です。
私たち株式会社Gincoのファーストプロダクトである、クライアント型ウォレット「Ginco」のβ版が遂にリリースを迎えました。
このたびリリースした仮想通貨ウォレットとしての「Ginco」はブロックチェーンカンパニーGincoのはじまりにすぎません。
今回の記事では、私たち株式会社Gincoが、何を見据えてウォレット事業に取り組んでいるのか、そこから世の中にどう影響を及ぼしていこうとしているのかを、お伝えしたいと思います。
ウォレットが仮想通貨に流動性を与える
ウォレットは、ブロックチェーンを前提としたビジネス内で仮想通貨を流通させるための基盤だと考えています。
仮想通貨が役割をはたすには、関連したあらゆるサービスの中で自由に利用できる流動性が必要です。
財布からお金を取り出したり、クレジットカードで銀行口座のお金を使ったりするように、必要な時に必要な分だけ自身の資産をコントロールできなくてはなりません。
現在、多くの仮想通貨ホルダーの皆さんが取引所で資産管理をしており、誰かに送金を行う際には取引所の承認を待つ必要があります。極端な場合、自由に出金ができなくなるなど、資産の流動性が失われてしまうことも発生します。
ブロックチェーンを利用したサービスやプロダクトが普及し、自由な経済圏が生まれるためには、仮想通貨のコントロール権をそれぞれの保有者が持っている必要があります。
そのためにも、ユーザーに仮想通貨のコントロール権を保証するクライアント型ウォレットが必須なのだと考えているのです。
私たちは、仮想通貨ウォレット「Ginco」を、資産の安全管理という文脈だけではなく、これから世に出てくるブロックチェーン技術を活用したサービスの入口となるものとして考えています。
ブロックチェーン技術で、個人と資産の在り方を変える
Gincoはブロックチェーンの会社であって、仮想通貨の会社ではありません。
「ブロックチェーン技術で、個人と資産の在り方を変える」という私たちのミッションは、ウォレットにまつわる1イシューではなく、これからの世界で個人中心の経済が広がっていく過程の全てを視野に入れたテーマです。
かつて、インタビューを受けた時に「既存の古いシステムを、いまの時代に合わせてアップデートしていく必要がある」という趣旨の発言をしました。
24歳の青年が抱く、理不尽な世の中への怒り。『ブロックチェーン入門』著者、森川夢佑斗の野望
現在、ブロックチェーンという破壊的イノベーションは、多くの実証実験を経て新しいビジネスを生み出しつつあります。その中で最も認知されているのは金融業界の革新でしょう。
資産の取扱という領域は、一部の信頼できる第三者(トラステッド・サードパーティ)である銀行・証券会社が担ってきました。
また通貨発行という機能も、これまで国家と中央銀行に委ねられています。
ブロックチェーンは、こうした中央集権型の機関によるオーソライズを必要としない、全く新しい仕組みです。
仮想通貨ウォレット「Ginco」が「次世代の銀行」を名乗っているのも、金融システムというレガシーを今の時代に適した形にアップデート、リデザインすることをミッションとして掲げているからです。
ビジネス環境の一般論として、権力が集中してしまうと、競争が生まれづらくなってしまいます。そうすると、サービス品質の向上や新陳代謝が止まってしまう。
特に私たちの世代は、新陳代謝が止まった社会での、行き詰まりやもどかしさをずっと感じてきました。
今の人、今の技術、今の社会に対して最適でない仕組みを変えられないまま、次の世代に押し付け続ける在り方を根本から変えていきたい、というのが私の想いです。
ブロックチェーンはあくまで手段にすぎません。変えたいのは個人と資産、そして価値の在り方全てです。
非中央集権型サービスへの入り口を便利に使いやすくする
クライアント型ウォレット「Ginco」は、ブロックチェーンスペースにおいてプリミティブなプロダクトです。
仮想通貨が主役のサービス(ICO、DEX、DAppsなど)が普及してきた際に、基盤となるアプリケーションを目指しています。
多くの人が「Ginco」をハブにして、信頼できる第三者を必要としないサービスにアクセスし、Fiat(法定通貨)や既存の金融機関を前提とした枠組みから飛び出していけるようにしたい。
例えばICOは、ある程度資産のある人間しか参加できなかったベンチャー投資の領域を、誰もが小口から参加できるような形にリデザインするものです。
DEXについても、資産の交換を取り仕切っていた機関なしに取引が可能になります。今は仮想通貨の取引しかできませんが、いずれ現実のものに対しても権利証明書を発行するような形でインターネット上で交換できるようになれば、現状のC2B2Cの取引を完全なC2Cの取引に置き換えることができます。
DAppsについては、既存のサービスモデルが仲介者なしに提供されることで、手数料が低くなったり、利便性が高まったりするようになります。
以上の3つの例そのものは多くの方も触れているかと思いますが、「入口がどれだけ使いやすいか」は見過ごされがちなポイントです。
2016年から2017年にかけての銀行法改正以来、家計簿アプリで預金を確認できるようになったり、クレジットカードの代わりにスマホが使えるようになったりと、少しずつスマホを活用した新しい金融サービスが増えてきました。
ブロックチェーンはこれをさらにドラスティックに進めていくでしょう。
その力を最大限に引き出すためにも、誰もが資産を自由にコントロールできるような、便利で使い勝手のいいアプリケーションが必要です。
仮想通貨ウォレット「Ginco」は、来るべきブロックチェーンの時代へ、できるだけたくさんの人に参加してもらうために設計し作り上げた「入口」なのです。
さいごに
私たち株式会社Gincoはクライアント型ウォレットを起点に、仮想通貨・ブロックチェーンのリーディングカンパニーとなるべく、DEXやDAppsといったブロックチェーンサービスの開発にも取り組んでいきます。
投機によるバブルや不正流出といったショッキングな文脈ではなく、ブロックチェーンが創り出す未来を一緒に体験していただきたいと思います。
これからも株式会社Gincoを、よろしくお願いします。
株式会社Ginco CEO
森川夢佑斗