Blockchain Topic Report|2018,Dec,Week4
本記事では2018年12月4週目(12月21日〜12月27日)のブロックチェーン業界の動向をまとめます。主要なニュース・トピックを市況・投資領域、規制・政治領域、ビジネス・事業領域、プロトコル領域に分けて整理しています。
市況・投資領域
まとめ
Bakktのビットコイン先物が再度延期される可能性があるとの予想もあり、 ビットコインは再度40万台前半へと下落しています。
注目トピック
仮想通貨取引所のBitMEXが、香港のワイン小売であるMadison Holdings Groupと提携し、日本の取引所であるBITOCEANを買収する予定だと分かりました。Madison Holdingsは今年4月、取引所のBITPOINTの株式を取得すると発表していましたが、立ち消えになっていました。
> 詳細はこちら2019年1月に予定されていた、Bakktによるビットコイン先物のローンチが再度延期されるかもしれないとCoindeskは予測しています。ICEはCFTCからカストディに関する認可を未だ得ていないとのことです。
> 詳細はこちらモッピーやお財布.comを運営するセレス社が、仮想通貨交換業者のXthetaと資本提携を行うと発表しました。Xthetaは、顧客と複数の取引所の間に入って取引を取り次ぐ仮想通貨取次サービスの開始を来年春にも目指すとのことです。
> 詳細はこちらアメリカのロボアドバイザー大手のWealthfrontが、Coinbaseのアカウントをサポートすることが明らかになりました。Wealthfrontは自動的にポートフォリオを管理するサービスを提供しており、110億ドルほどの顧客資産を運用しています。
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政治・規制領域
まとめ
日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)とブロックチェーン推進協会(BCCC)の提携が発表されました。また暗号通貨が禁止されていたインドでは合法化の動きが出てきています。
注目トピック
日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)とブロックチェーン推進協会(BCCC)が提携することが発表されました。暗号通貨普及のため、社会への啓発活動や交流促進を行っていくとのことです。
> 詳細はこちら韓国の取引所Bithumbが、ハッキングに関した訴訟に勝利しました。2017年に35万ドルが盗まれた件について、金融機関としてのセキュリティ対策を怠ったと投資家から起訴されていましたが、金融機関と同様の規制は不適切であると判断されています。
> 詳細はこちらインド政府の委員会が、暗号通貨を合法化することが必要であるというレポートを出しました。インドでは2017年の3月に全ての暗号通貨が違法なものとして禁止されています。
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ビジネス・事業領域
まとめ
マイニング事業は解雇やIPOの非認可など変わらず苦しい状態です。中でもGMOの355億円の損失は大きく注目を集めました。
注目トピック
マイニング企業のカナーンと億邦国際の香港取引所へのIPO申請が期間内に認可されず、再度申請が必要になったことが分かりました。マイニングの将来性や安定性が疑問視されているためだと予測されています。
> 詳細はこちらGMO社の第四半期決算で、マイニング事業で355億円の損失があったことが明らかになりました。これを受けて、GMOは自社でのマイニングマシンの開発・製造・販売を中止するとしています。
> 詳細はこちらイギリスで、少なくとも340以上の仮想通貨・ブロックチェーン企業が2018年に倒産していると報告されました。またこれは2018年に登録された新しい企業の数を上回っており、初めてのこととなっています。
> 詳細はこちらBank of Americaが、ブロックチェーンを活用したATMに関連する特許を申請していることが分かりました。取引スピードを向上でき、1つのソフトウェアシステムを複数のステークホルダーが共有していくようになるだろうと述べられています。
> 詳細はこちらマイニング機器大手のBitmain社が、従業員の50%を解雇すると発表しました。暗号通貨の価格下落を受けてコア事業以外の部門を中心に適正化を行い、 2018年9月には3,100人いた従業員を、年始には1,000人にまで減らすとのことです。
> 詳細はこちらLitecoin財団は、Ultimate Fighting Championship (UFC) のイベントのスポンサーとなることを発表しました。ヘビーウェイト級のJon Jones とAlexander Gustafssonのバトルの公式パートナーとなっています。
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プロトコル領域
まとめ
クリスマス・年末ということもあってプロトコル領域のニュースの少ない1週間でしたが、ライトニングネットワークの利用拡大は今後も注目したいところです。
注目トピック
- Bitcoinのライトニングネットワークの取引許容量が約500BTCとなり、開設されたチャネルの数は14,000を越えました。スケーラビリティの課題を解決するとされるライトニングネットワークは、2018年大きな広がりを見せています。
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編集部コメント
今週は年末ということで大きなニュースは多くありませんでしたが、2018年全体を振り返ってみると、今年は暗号通貨・ブロックチェーン領域にとって激動の1年でした。
1月にはBitcoinが200万円を記録し、ICOブームやCrypto Kittiesなどのゲーム人気が起こっていました。そこから取引所の大きなハッキング事件や規制強化、ICOブームの冷却などの影響を受けて、今やビットコインが40万円を割り、アルトコインの多くは最高値の10分の1以下となっています。
ガートナーの発表したハイプサイクルでもブロックチェーンは幻滅期に入ったといわれ、「仮想通貨は終わり」という声も聞かれました。
しかし、世界的なブロックチェーンの開発・利用は確実に進んでおり、PwCが8月に出したレポートによると、調査対象となった600社のうち84%がブロックチェーンに何らかの形で関わっていると答えています。
一見逆風に見える規制強化や暗号通貨・ブロックチェーンに対する幻想の崩壊も、長期的な視点に立てば、健全な発展に不可欠なものといえるでしょう。2019年も業界が大きく発展することを期待して、各プレイヤーの動きを追っていきたいと思います。