サムネイル画像

Jan 18, 2019

Blockchain Topic Report|2019,Jan,Week3

サムネイル画像
GincoMagazine編集部
アイキャッチ画像

本記事では2019年1月3週目(1月11日〜1月17日)のブロックチェーン業界の動向をまとめます。主要なニュース・トピックを市況・投資領域、規制・政治領域、ビジネス・事業領域、プロトコル領域に分けて整理しています。

今週の概観

市況・投資領域

セキュリティトークンの取引所Currency.comが新たにオープンし、OpenFinance、Sharespostと合わせて3つめのグローバルな二次流通取引所となりました。また先週のギャラクシー・デジタルによるZcashのOTC取引(相対取引)開始に次いでBittrexもOTC取引デスクを立ち上げるなどOTC関連のニュースが相次いでおり、機関投資家の参入が今後も続くことが見込まれます。

政治・規制領域

暗号通貨・ブロックチェーンを推進しているワイオミング州ではユーティリティトークンに関する法案が可決しており、今後同じような取り組みが他の州や国で始まるかどうかに注目したいところです。一方で、韓国や日本では取引所への規制整備を進めており、不適切な体制の取引所は運営が難しくなってきています。

ビジネス・事業領域

Googleの広告キーワードとして「Ethereum」が禁止されたり、GoogleのポリシーによってウォレットであるSamouraiのセキュリティ関連の特徴が削除されたりと、Googleによる検閲の報道が2件ありました。一方、電力会社やIoT、ブログサービスにおけるブロックチェーン利用など、既存のビジネス領域におけるブロックチェーンの活用は盛んとなっています。

プロトコル領域

Ethereum Classicの51%攻撃によって奪われた金額の一部がハッカーによって返還されたとの報道があり、The DAO事件を思い起こさせる事件となりました。またMimbleWimbleのGrinがローンチしており、注目を集めています。MimbleWimbleの解説記事ではこちらが参考になります。EthereumのConstantinopleへのアップデートは脆弱性の発見により延期されており、2月末になる見込みです。

編集部コメント

Googleのブロックチェーン・暗号通貨への検閲が目立った1週間でした。Googleは昨年6月に暗号通貨関連の広告出稿を禁止しており、その後日本やアメリカなど一部地域でのみ解禁していますが、依然として厳しい姿勢を取っていることが明らかになりました。巨大インターネット企業であるGAFAがどのように対応するかは、ブロックチェーンの今後を大きく左右しそうです。

またMimbleWimbleを用いたGrinもローンチされ注目を集めています。Beamについてもそうですが、MimbleWimbleという技術自体への期待が大きくなっている背景には、匿名性・プライバシーへの関心の高まりがあるといえるでしょう。Grinについては2016年からのプロジェクトということや、非営利のコミュニティによって運営されているという点などから応援している人も多く、Beamと共に今後の成長を見守りたいところです。

注目トピック

市況・投資領域

取引所
  • アメリカの取引所であるBittrexは、OTC取引デスクを開始したと発表しました。25万ドル以上の取引で使用でき、200種類以上の暗号通貨に対応しているとのことです。
    > 詳細はこちら

  • ステーブルコインのTrueUSDを発行するTrusttokenは、取引所で顧客ごとのデポジットアドレスを作成し、一つの取引所のアドレスにまとめるシステムをローンチしました。ひとつのドメインによって管理される複数のe-mailアドレスのようなものであり、顧客の経験は特に変化がないと述べられています。
    > 詳細はこちら

  • 仮想通貨交換業のみなし業者であるみんなのビットコインは、1月22日にこれまで一部停止していた取引を再開すると発表しました。これにより日本円と暗号通貨の交換などができるようになります。また、4月からは新サービスに移行する予定だとしています。
    > 詳細はこちら

  • Currency.comがセキュリティトークンの取引プラットフォームとしてローンチしました。12月にはOpenFinance、先週にはSharespost、今回のCurrency.comと、セキュリティトークンの取引所が次々にオープンしており、2019Q1 にはOverstock社のtZEROもローンチの予定とされています。
    > 詳細はこちら

その他
  • ビットコイン先物をローンチしようとしているBakktは、先物取引業者のローゼンタール・コーリンズ・グループの一部を買収したと発表しました。AMLやKYCなどの要請に応えるための準備と見られています。
    > 詳細はこちら

  • 暗号通貨の資産マネジメントサービスを提供するBitwiseがビットコインETFをSECに申請したことが明らかになりました。複数のビットコインETFが2018年を通じて拒否されてきており、SECは「詐欺や価格操作を十分に防げるレベルに達していないこと」を否決の理由として挙げています。
    > 詳細はこちら

政治・規制領域

  • アメリカのワイオミング州の下院議会は、ブロックチェーン関連の2つの法案を可決しました。一つはユーティリティトークンを規定し有価証券規制から外すものであり、もうひとつはブロックチェーン技術の発展のための規制サンドボックスの設置を求めるものです。
    > 詳細はこちら

  • モンゴルの首都ウランバートルは、ステーブルコインを手がける韓国のテラと提携すると発表しました。最終的には公共料金や政府の補助金を、ステーブルコインで行うことを目指すとのことです。
    > 詳細はこちら

  • 中国のサイバースペース管理局は、ブロックチェーンを利用するWebサイトやモバイルアプリに対して事業者登録と情報の検閲を行うことを求める規制を導入しました。中国はこれまで暗号通貨の取引などについて非常に厳しい姿勢を取ってきましたが、規制がかえって追い風になるとの見方もあります。
    > 詳細はこちら

  • 韓国の大手暗号通貨取引所の、政府によるセキュリティ監査の結果が出ました。7社は監査をパスしましたが、14社はセキュリティに関して不備が認められており、攻撃にさらされる可能性もあるとのことです。
    > 詳細はこちら

  • アメリカで、SECへの登録免除規定RegulationDに則ったICOが2018年には287件と前年比6.5倍になったことがわかりました。RegulationDは機関投資家や適格投資家にのみ投資を認めるもので、SECがICOに対して規制を強化していることが背景にはあります。
    > 詳細はこちら

  • 金融庁は、仮想通貨交換業者を含む全ての金融機関に対して、マネーロンダリング・テロ資金供与防止のための体制整備状況やデータを報告するように命じていたことがわかりました。背景にはFATFの審査が今年の秋に迫っていることがあり、仮想通貨交換業者は対応が遅れていると金融庁は指摘しているのことです。
    > 詳細はこちら

ビジネス・事業領域

暗号通貨サービス
  • プライバシーに焦点を当てたウォレットアプリであるSamouraiのチームは、Googleのポリシー変化によっていくつかの重要なセキュリティ上の特徴を削除しました。Samouraiによると、ステルスモード、SIM変更のブロック、遠隔SMSコマンドができなくなっているとのことです。
    > 詳細はこちら

  • 暗号通貨決済サービスであるBitpayは、2018年に10億ドルにあたる額の決済を記録したと発表しました。同社のBtoBベンチャーの収入は、法律事務所やデータセンター供給企業、ITベンダーが暗号通貨を受け入れるようになっていることで。、前年より255%増加しているとのことです。
    > 詳細はこちら

その他
  • ブログ開設サービスのWordPressは、ブロックチェーンを内包した新たなサービスであるNewspackを発表しました。中小規模の事業者のための高価でないサービスになる予定とされています。また、NewspackにはGoogleやConsensysが出資しています。
    > 詳細はこちら

  • デジタルセキュリティ調査会社のGemaltoは、IoTにおけるブロックチェーンの利用が2018年には前年の9%から19%へと2倍になったと発表しました。ブロックチェーンはIoTデバイスにおけるセキュリティ問題の理想的な解決方法であると述べている企業もあります。
    > 詳細はこちら

  • IBMは、新たな量子コンピュータ『IBM Q システムワン』を発表しました。ビットコインは量子コンピュータの登場によって終わるとの声もありますが、今回の発表については専門家は楽観的な見方を示しています。
    > 詳細はこちら

  • Googleが広告キーワードとして「Ethereum」を使うことを禁止したと、スマートコントラクト監査のDecenterがツイッターで明らかにしました。「Ethereum開発サービス」「Ethereumセキュリティ監査」などのキーワードを登録しようとするとエラーメッセージが出るとのことです。Googleは昨年6月に暗号通貨関連サービスの広告を禁止しており、その後日米でのみ条件付きで解禁しています。
    > 詳細はこちら

  • イギリスの大手銀行であるHSBCは、2018年にブロックチェーンを利用した外国為替取引で2500億ドル以上の取引をサポートしたことが明らかになりました。この「FX everywhere」と名付けられたサービスは昨年2月に開始されて以来、300万件の取引・15万件の決済を記録しているとのことです。
    > 詳細はこちら

  • スペインの大手電力会社であるイベルドローラは、ブロックチェーンを利用した再生可能エネルギーの追跡を開始したと発表しました。ブロックチェーンを利用することで、エネルギーの供給源についての情報提供プロセスに貢献し、仲介業者を削除することで効率性と透明性を向上させるとイベルドローラは述べています。
    > 詳細はこちら

プロトコル領域

  • Ethereum Classicが51%攻撃を受けた件で、暗号通貨取引所のGate.ioは二重支払い被害額の10万ドルがハッカーにより返還されたことを明らかにしました。Gate.ioはハッカーとコンタクトを取ろうとしていますが返事はなく、意図は分かっていないとのことです
    > 詳細はこちら

  • 16日に予定されていたEthereumのConstantinopleへのアップデートは、EIP1283中のOPコードに脆弱性が発見されたことによって延期されました。アップデートは2月の終わり頃になると見られています。
    > 詳細はこちら

  • MimbleWimbleを使用した匿名通貨であるGrinが、Beamについでメインネットローンチしました。既に88,000以上のGPUでマイニングが行われているとの情報もあります。
    > 詳細はこちら

  • 先週、Tronでファイル共有サービスのBitTorrentのトークンが発行されるとの報道がありましたが、関係者によって懐疑的な見方が提示されています。TronはBitTorrentのトランザクション量をサポートすることができないだろうとの声をBREAKERは報道しました。
    > 詳細はこちら

  • ブロックチェーン推進業界(BCCC)は、日本円と連動した暗号通貨「Zen」の実験の第2フェーズを2019年前半に開始すると発表しました。初回の実験から参加していた仮想通貨交換業者のZaifを引き継いだフィスコに加え、ビットポイントジャパンが参加する予定とのことです。
    > 詳細はこちら

サムネイル画像
この記事を書いたライター GincoMagazine編集部
ライター紹介
PAGE TOP